緑茶、ほうじ茶、煎茶…なんかお茶っていろいろ種類があるみたいだけど、それぞれどう違うのかハッキリと知らないな。
いい機会だから、ここできちんと勉強しておきたい!
日本茶ってたくさんありますよね。煎茶とか、よく聞く抹茶とか。
スーパーで見ただけでも、ずらっといろいろなお茶があって、もうワケがわからない。
この記事では、それぞれのお茶の種類をハッキリとさせておきます。
オリジナルの覚えやすい画像も載せておくので、ぜひ勉強に役立ててくださいね。
緑茶の種類一覧!分類のポイントは「作り方」
緑茶にもいろいろ種類がありますが、実は、ほとんどのお茶が同じ茶葉からできています。
じゃあなんで細かく分類されているかというと、茶葉の育て方と加工方法に違いがあるからです。
つまり、緑茶の分類のキーポイントは…「製法」!
緑茶の製法によって「味」や「色合い」が変わってくるから、わざわざ別種類として分類されているんですね。
では、それぞれどんな種類があるのかくわしく見ていきましょう。
順番通りに見ていけば理解しやすいと思います。
緑茶(不発酵茶)
まず、茶葉は「発酵しているかどうか」で3種類にわかれています。
そのうち、発酵させていないお茶全般を「緑茶」といいます。
お茶が発酵するって…どういうこと?
お茶の原料になる生葉(なまは)は、摘んだときから徐々に発酵しはじめます。
まだほとんど発酵していないのが「緑茶」で、完全に発酵すると「紅茶」になります。
そう、実は、緑茶と紅茶って同じ茶葉からできているんですよ。
ちなみに、生葉を半分くらい発酵させるとウーロン茶になります。
生葉をどれくらい発酵させるかで、緑茶、紅茶、はたまたウーロン茶になるかが決まるわけですね。
で、これがポイントなのですが、茶葉の発酵は、茶葉を蒸したり炒ったりすることで停止します。
つまり、「蒸す」とか「炒る」のは、緑茶が紅茶に変わるのを止めるBボタンキャンセルってことだね(ネタがわからない人はすみません)!
蒸したり炒ったりすることで、発酵をほぼ停止させてから加工したのが緑茶です。
後々紹介する「釜炒り製玉緑茶」以外の緑茶は、基本的に蒸して発酵を止めて作られています。
では、「緑茶は発酵を停止させて作ったお茶」ということを踏まえて、製法ごとにそれぞれの種類についてみていきましょう。
玉緑茶(たまりょくちゃ)
玉緑茶(たまりょくちゃ)は、茶葉の形を整えずに熱風で乾燥させた緑茶です。
茶葉が乾燥して丸い形になっているので「たま」です。
ぐりっとねじったような丸形なので、別名「ぐり茶」と呼ばれることも(かわいい)。
後々ご紹介するメジャー選手「煎茶(せんちゃ)」は茶葉をまっすぐ加工しているのに対し、玉緑茶は、まっすぐにする工程をすっ飛ばして丸いままにしています。
玉緑茶は渋味が少なく、色味は薄めです。
西日本でよく生産されています。
釜炒り製玉緑茶
玉緑茶の中でも、蒸すのではなく、釜で炒って発酵を止めているのが釜炒り製玉緑茶です。
要するに、「釜炒り」した「玉緑茶」ですね。
長い名前ですが、よくよく製法を考えればそのまんまな名前。
釜炒り製玉緑茶は、乾燥する過程でちぢれた形になるのが特徴です。
普通の玉緑茶と区別するために「釜炒り製」と呼ばれることが多いですね。
煎茶(せんちゃ)
緑茶の中ではもっともポピュラーなのが煎茶(せんちゃ)。
先ほど紹介した「玉緑茶」を、すらりとまっすぐに整えた緑茶ですね。
黄緑色~緑色で、香ばしさよりも甘味や苦味が引き立つ緑茶です。
形を変えただけで味や色が変わるなんて…緑茶は奥深い。
煎茶は、茶葉を蒸す時間によって
- 浅蒸し煎茶
- 普通煎茶
- 深蒸し煎茶
の3種類にわけられています。
「浅蒸し」ほどサラッとした飲み口で、「深蒸し」ほど濃厚な味わいになります。
玉露(ぎょくろ)
なんとなく高級なイメージがある玉露(ぎょくろ)。
実際に、最高ランクの緑茶です。
玉露は、まだ新芽の頃から覆いをかぶせて日光を遮断し、その後、煎茶と同じように加工したものです。
ちなみに、覆いをかぶせている茶畑を覆下園(おおいしたえん)といいます。
茶葉の育成に手間がかかっているので、玉露は高級なんですね。
製造されている地域が少ないのも高級な理由の1つです。
味は、上質な旨味と甘味が強く、口当たりまろやかで珠玉の一品です。
覆い香(おおいか)と呼ばれる、海苔のような独特の香りがあるのも玉露の特徴ですね。
緑茶好きなら一度は飲んでおきたいお茶です。
かぶせ茶
かぶせ茶は、玉露と同じように、覆った生葉を使った緑茶です。
覆う期間の違いによって、玉露とかぶせ茶を区別します。
玉露は20日程度、かぶせ茶は1~2週間ほどです。
色合いは玉露に似ており、淹れるお湯の温度によって味が変わるのが特徴です。
「熱いお湯」で煎茶のような苦味が強めの味に、「ぬるま湯」で玉露のような味になります。
碾茶(てんちゃ)
碾茶(てんちゃ)も、玉露と同じように覆下園で育てたお茶です。
碾茶を覆う期間はとても長く、1か月ほど。
玉露よりもやや長い感じですね。
玉露ともっとも違うのは、蒸して発酵を止めてから揉まずに乾燥し、茎などを取り除き、葉っぱだけを残して作ること。
玉露は手もみ製法で加工します。
碾茶はとても上品で香ばしさもある良質な緑茶ですが、お値段もそれなりにお高め。
碾茶としてそのまま飲まれるよりも、粉にして飲むほうが主流のお茶ですね。
抹茶
お菓子やラテなどにも使われる抹茶は、実は碾茶を挽いて粉にしたものです。
茶臼という特別な道具で粉にします。
茶道とかでも飲まれる緑茶だね。
抹茶は優しい緑色で、茶筅(ちゃせん)で点てて飲むのが一般的ですね。
本当においしい抹茶は甘味と旨味が強く、緑茶のよさをあますところなく堪能できます。
日本に住んでいる人なら、一度は口にしたことがある人も多いのでは。
番茶(ばんちゃ)
スーパーなどでもよく見かける番茶は、煎茶の古い生葉や茎を使って作った緑茶です。
見た目は茶色なので、緑茶だと認識している人は実は少ないかもしれませんね。
番茶は安価で手に入りやすく、香ばしい香りが特徴です。
紛らわしいのですが、よく見かける「一番茶」は、「成長してから1番最初に摘まれた茶葉で作った緑茶」という意味です。
番茶のことではありませんのでご注意を。
ほうじ茶
ほうじ茶もよくお店で見かけますよね。
ほうじ茶は、下級の煎茶や番茶を褐色になるまで焙(ほう)じて作る緑茶です。
スーパーやコンビニでよく見かけるほうじ茶は、だいたい番茶に火を入れて作ったものですね。
「いや、もう緑茶じゃなくて茶色じゃんか」と思うんですが、発酵していないので緑茶という分類なんです(笑)
ほうじ茶は、焙煎したことで生まれる強い香ばしさがウリの緑茶です。
実際のところ、「煎茶よりもほうじ茶の香ばしさが好き」という人も多いかもしれませんね。
玄米茶
玄米茶は、茶葉と炒った米を1:1でブレンドした緑茶です。
お米をブレンドしているという点では、かなり覚えやすい種類。
「玄米」とはいわれていますが、基本的には、白米を茶色になるまで炒って混ぜていることが多いですね。
厳密に名前をつけるなら、「炒白米茶」といったところでしょうか。
玄米茶は非常に香ばしく、お米の独特の香りがする人気の高いお茶です。
さっぱりとしていて飲みやすく、緑茶の苦味がニガテな人にもおすすめの一品。
番茶や煎茶とブレンドしたものもあります。
緑茶のおおまかな種類については以上です。
ウーロン茶(半発酵茶)
ここからは、緑茶以外のお茶について解説します。
紅茶よりも発酵度合いが少ない茶葉で作ったお茶がウーロン茶です。
ウーロン茶って、緑茶と紅茶の中間みたいな存在だったのか…。
ウーロン茶は、他のお茶よりも黒っぽい色をしていて、香りが強いのが特徴ですね。
日本に出回っているものはほとんど中国産か国内産のウーロン茶で、ペットボトルで売られていることが多いです。
日本ではあまりなじみがありませんが、中国や台湾では、お砂糖を入れたウーロン茶もよく飲まれているそうですよ。
紅茶(発酵茶)
茶葉を完全に発酵させたお茶を紅茶といいます。
なじみ深いあの紅茶は、実は緑茶と同じ茶葉なんですね。
紅茶は読んで字のごとく赤い色で、香ばしい香りが特徴です。
紅茶が赤い色をしているのは、茶葉は発酵するほど赤くなるからです。
ちなみに最近、和紅茶と呼ばれる紅茶が増えてきていますよね。
和紅茶とは、「日本で生産された紅茶」という意味です。
イギリスなどで「日本産の紅茶」が人気を得てきたので、「外国産の紅茶」と区別するために和紅茶という単語が生まれました。
和紅茶はまろやかな口当たりで渋みが少なく、それが好きだという人も多いみたいですね。
もれなく私も好きです(笑)
麦茶は緑茶の種類に含まれる?
緑茶と同じくらい代表的なお茶といえば麦茶ですが、麦茶と緑茶は明確に違います。
「茶葉」を原料とする緑茶や紅茶に対して、麦茶は焙煎した大麦の種子を使用しているからです。
ブラックコーヒーと黒豆茶くらい違います。
同じように、昆布茶は「昆布」が原料、黒豆茶は「黒豆」が原料なので、緑茶とは完全に別物なんですね。
まあ、名前を見ればなんとなくわかりますよね。
わかりやすい名前をつけてくれた先人に感謝。
まとめ:緑茶の種類一覧
茶葉は、発酵方法や加工方法でさまざまな種類にわけられています。
最後に、カンタンな覚え方を載せておきますね。
- 発酵している茶葉ほど赤くなっている
- 発酵を止めるには「蒸す」と「炒る」の2つの方法がある
- 生葉をそのまま使うと緑色系、二次利用すると茶色系になる
- 高級な茶葉は覆って育てる
このあたりの知識を知っておけば、緑茶の種類もかなり覚えやすくなるはず。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
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