せっかくいい茶葉をもらったから、緑茶の本格的で美味しい入れ方を知りたいな。
一目見るだけでうまく入れられるような、わかりやすいサイトを探してるんだけど。
緑茶の美味しい入れ方って、種類ごとに違うらしいね。
わけがわからないから、一覧でまとめてほしいな。
この記事では、緑茶の種類ごとに、本格的な美味しい入れ方をご紹介しています。
わかりやすいオリジナルイラストで説明しているので、一目見ただけで緑茶の入れ方が理解できます。
「ほとんど洗い物を出さず、もっと手軽に緑茶を飲みたい」という方は、「緑茶の手軽で最高においしい入れ方【急須なしで簡単2ステップ】」をご覧ください。
緑茶の美味しい入れ方<本格派編>
緑茶の美味しい入れ方は、緑茶の種類ごとに微妙に違います。
例えば、緑茶の中でももっともメジャーな「煎茶」は70~80℃くらいのお湯で入れるのが適切ですが、高級な「玉露」は50℃くらいのお湯でいれないと美味しくありません。
緑茶の種類について知りたい方は、「緑茶の種類まとめ一覧!もう人に聞かれても大丈夫です【簡単な覚え方つき】」からご覧ください。
美味しい「煎茶」の入れ方
まずは、緑茶のほとんどを占める煎茶の美味しい入れ方から。
【急須】1つ
※ない場合は茶こしでも可
【煎茶用茶葉】2g(約小さじ1.5杯)
【茶碗】人数分
本格的な煎茶の美味しい入れ方は、こちら。
- 沸騰したお湯を、すべての茶碗にそれぞれ8分目まで入れる
- 70~80℃(約5秒しか触っていられない程度)になるまでお湯を冷ます
- お湯を冷ましている間に、茶葉を人数分急須に入れる
- 冷ましておいたお湯をすべて急須に入れて、1分ほど待つ
- 複数人で飲む場合は、順番に少量ずつ、何度かに分けて茶碗に煎茶を廻し注ぐ
1.沸騰したお湯を、各茶碗に8分目まで入れる
2.70~80℃までお湯を冷ます
3.茶葉を人数分、急須に入れる
4.お湯を急須に戻し、1分待つ
5.順番に少量ずつ煎茶を廻し注ぐ
煎茶は沸騰したてのお湯で入れると味が落ちることがあるので、1~2の手順のように少しお湯を冷ますのがポイントです。
「深蒸し煎茶」と呼ばれる煎茶の場合は、30秒ほど待てばOKです。
長く待ちすぎると、味が濃くなってしまいます。
なんで複数人で飲むときはわざわざ少量ずつ注ぐの?
それは、緑茶の濃さを均等にするためです。
最初に入れた人の緑茶は濃くておいしいのに、最後に入れた人のは薄くてマズかったら不公平じゃないですか(笑)
また、緑茶を注ぐときの注意点ですが、最後の一滴まで全部注ぎきるのがポイントです。
緑茶の最後の一滴は「ゴールデンドロップ」(なぜ英語なのかはナゾ)と呼ばれ、緑茶の旨味がぎゅっと詰まっているからです。
2~3杯目を入れたいときはどうするの?
最後の一滴まで注いじゃったら、2回目以降は飲めないよ。
2~3杯目を飲みたいときは、まず1回目で煎茶をすべて注ぎきった後、また同じ方法で新しく急須にお湯を入れます。
急須の中に煎茶が残ったまま放置しておくと、茶葉の旨味が出きってしまっておいしくなくなるからです。
2回目以降に緑茶を浸出させるときは、半分の時間、つまり30秒ほど待てばOKです。
- 緑茶を注ぐときは、少量ずつ順番に茶碗へ回し入れる
- 最後の一滴まで注ぎ切ってから、2杯目を入れる
美味しい「玉露」の入れ方
玉露の場合は、用意するものも分量も、基本的には煎茶とほぼ同じです。
【急須】1つ
※ない場合は茶こしでも可
【玉露用茶葉】2g(約小さじ1.5杯)
【茶碗】人数分
玉露の入れ方も、実は煎茶とほとんど一緒です。
- 沸騰したお湯を、すべての茶碗にそれぞれ8分目まで入れる
- 50℃(熱いけどずっと触っていられる程度)になるまでお湯を冷ます
- お湯を冷ましている間に、茶葉を人数分急須に入れる
- 冷ましておいたお湯をすべて急須に入れて、2分ほど待つ
- 複数人で飲む場合は、順番に少量ずつ、何度かに分けて茶碗に玉露を廻し注ぐ
1.沸騰したお湯を、各茶碗に8分目まで入れる
2.50℃までお湯を冷ます
3.茶葉を人数分、急須に入れる
4.お湯を急須に戻し、2分待つ
5.順番に少量ずつ玉露を廻し注ぐ
1つだけ気をつけてほしいのは、玉露は煎茶よりも「ぬるめのお湯」で飲むということ。
玉露の1番美味しい入れ方は、お湯が50℃くらいのときに注ぐ、です。
50℃というと、「茶碗を触ると熱く感じるけど、ずっと触っていても平気な温度」ですね。
また、玉露は、お茶を出すのに2分ほど待つのがもっとも美味しい飲み方です。
2回目以降は、30秒ほど浸出したら注いでもOKです。
- 50℃くらいのお湯を使う
- 急須に茶葉を入れたら、2分ほどじっくりと浸出させる
美味しい「抹茶」の入れ方
抹茶を本格的に飲んでみたいなら、やっぱり茶道具を使ったほうが圧倒的においしく飲めます。
【茶筅(ちゃせん)】1つ
【茶杓(ちゃしゃく)】1本
【抹茶】小さじ1杯
【抹茶用茶碗】人数分
意外と必要な道具は少ないんだね。
そうなんです。
実は、必要なのはこれだけ。
今は、ネットで「茶道具セット」なども気軽に購入できます。
後は、イメージ通り抹茶を立てていくだけですね。
やり方は次の通り。
- 茶碗にお湯を入れ、茶筅をお湯に軽くつける
- お湯を捨てる
- 茶杓で抹茶の粉を茶碗に入れる
- 80℃のお湯(沸騰したお湯を3分半放置したくらい)を茶碗の5分の1(大さじ6杯分)ほど注ぐ
- 茶筅を底の部分まで入れて15秒ほど前後に泡立てる
- 茶筅で表面の泡を静かにならし、ゆっくり引き上げる
1.茶碗のお湯に、茶筅を軽くつける
2.茶碗のお湯を捨てる
3.茶杓で抹茶を茶碗に入れる
4.80℃のお湯を、茶碗の1/5ほど注ぐ
5.茶筅を底に入れ、15秒前後に泡立てる
6.表面の泡をならし、茶筅を引き上げる
茶筅で表面の泡をならすときは、「の」の字をゆっくりと書きながらならすとキレイになります。
泡の立て方などは茶道の流派によって細かい違いがあるので、自分のお好みのやり方を探っていくといいでしょう。
まあ、あまり作法は気にせず、美味しい入れ方が見つかればOKだと私は思いますよ。
- 最初に抹茶を混ぜるときは、茶筅を茶碗の底に入れて前後に動かす
- 表面の泡をならすときは、「の」の字をゆっくりと書く
美味しい「番茶・ほうじ茶・玄米茶」の入れ方
番茶・ほうじ茶・玄米茶の「茶色三人衆(勝手に命名)」は、香ばしさを引き立たせるように入れるとおいしくなります。
なんといってもその香りがウリですからね、茶色三人衆は。
用意するものは煎茶とほとんど同じですが、茶葉の量はやや多めにするのがポイント。
【急須】1つ
※ない場合は茶こしでも可
【茶葉】3g(約小さじ2杯)
【茶碗】人数分
番茶・ほうじ茶・玄米茶の美味しい入れ方は、熱いお茶をそのまま使うので煎茶よりもカンタン。
ポッドの代わりに、やかんのお湯を使うのもオツですね。
- 茶葉を人数分急須に入れる
- 90~100℃の沸騰したお湯を急須に入れて、30秒ほど待つ
- 複数人で飲む場合は、順番に少量ずつ、何度かに分けて茶碗にお茶を廻し注ぐ
1.茶葉を人数分、急須に入れる
2.沸騰したお湯を急須に入れ、30秒待つ
3.順番に少量ずつお茶を廻し注ぐ
番茶・ほうじ茶・玄米茶をおいしく入れるポイントは、香りを引き立たせるために、とにかく熱いお湯を使うこと。
沸騰しているお湯をそのまま使ってOKです。
熱いお湯を使うので、くれぐれも火傷には注意してくださいね(経験者の悲しみ)。
- 煎茶よりも茶葉を気持ち多めに入れる
- 沸騰したてのお湯を使う
「なんか違う」と思ったときの緑茶の美味しい入れ方
せっかく本格的な道具を準備して緑茶を入れてみたのに、なんか思っていたよりも味がよくなかった…。
なんてことになったら残念ですよね。
緑茶好きの私としてもめちゃめちゃ悲しいです。
もうちょっと甘味を感じられたらよかったのに。
高級な茶葉を使ったはずなのに、全然香りがよくないし、味も薄い。
そんなふうに、思ったよりも緑茶をおいしく入れられなかったときは、以下で紹介するポイントを確認してみましょう。
思ったより味がしなかったとき
「なんだか味が薄いな」と思ったときは、茶葉をほんの少し多めに入れてみても大丈夫です。
特に、人数が多いときは、気持ち多めに茶葉を入れたほうがおいしくなります。
また、茶葉の味が薄いときは、茶葉の保存方法がよくない可能性もあります。
茶葉は、密閉しておかないとすぐに味が落ちます。
密閉容器に入れておくか、冷凍庫で凍らせておいて、必要な分だけ常温で戻してから使うといいでしょう。
茶葉を凍らせる場合は、凍ったまますぐにお湯を入れないようにしてください。
風味が落ちておいしくなくなります。
「もうちょっと甘いほうがいい」と思ったとき
「緑茶の甘味が少ない…」と思ったら、お湯の温度を低めにしてみてください。
緑茶は基本的に、お湯の温度が低いほど渋味が外に出にくくなります。
また、茶葉の種類によっても甘味が変わってきます。
甘味の強い茶葉については、以下のページでご紹介しています。
カルキ臭さがあるとき
緑茶を淹れたときのカルキ臭さは、水道水のカルキが原因である可能性が高いです。
一度お湯を沸騰させるか、浄水器を通して水をカルキ抜きしてみてください。
緑茶は、良質な水を使うほどおいしくなります。
よい水を使えばかなり味が変わります。
また、日本ではめったに見かけませんが、硬水よりも軟水のほうが緑茶との相性がいいです。
緑茶を入れるときは軟水を使用してください。
とはいっても、日本の水道水は軟水なので大丈夫だとは思いますが。
まとめ
ひと手間かかってしまいますが、緑茶の美味しい入れ方は、お湯を適温にして急須で回し入れることです。
ご紹介したとおり、緑茶の種類によって分量と適温が違うので気をつけてください。
- 【煎茶】
大さじ0.5杯、70~80℃(約5秒しか触っていられない程度) - 【玉露】
大さじ0.5杯、50℃(熱く感じるけどずっと触っていられる程度) - 【抹茶】
小さじ1杯、80℃(沸騰したお湯を3分半放置したくらい) - 【番茶・ほうじ茶・玄米茶】
小さじ2杯、95~100℃(沸騰したてのお湯)
それ以外の入れ方は、煎茶・玉露・番茶・ほうじ茶・玄米茶とも基本的に同じです。
抹茶は、茶筅で泡を立てるのが1番です。
最近ではかわいい巾着セットなど、気軽に茶道具を購入できるので、ぜひお試しください。
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